- こえ
- I
こえ【声】※一※(1)人間や動物が発声器官を使って出す音。 虫の場合は羽などを使って出す音。
「~を出して本を読む」「虫の~」
(2)(生き物に見立てていう)物の立てる音。「風の~」「鐘の~」「雪の解けて筧を伝ふの~/不二の高根(麗水)」
(3)言葉にして表した考えや気持ち。「読者の~」「非難の~」「国民の~を聞く」
(4)あることが近づく気配。「秋の~」
※二※(1)漢字の音(オン)。「初めは~に読む, 後には訓(ヨミ)に誦す/今昔 12」
(2)言葉の調子。「~などほとほとうちゆがみぬべく/源氏(東屋)」
~が掛か・る(1)目上の者から推薦される。 また, 特別のはからいを受ける。「課長の~・る」
(2)会合・宴席などに招かれる。 誘われる。(3)演劇などで, 観客席から声援が送られる。「客席から~・る」
~なき声表だって声高に語らない人々の意見。~の下からその言葉を言い終わるか終わらないうちに。 舌の根の乾かぬうちに。~を落と・す声を低くする。 小声になる。~を限りに出せる限りの大声で。「~に叫ぶ」
~を掛・ける(1)呼びかける。 話しかける。(2)声援を送る。「客席から俳優に~・ける」
(3)一緒にするように誘う。「こんど釣りに行く時は, ~・けてくれないか」
~を聞・く年齢・季節などが近づく気配を感じる。「五十の~・く」「師走の~・く」
~を揃(ソロ)・えるみんなが一緒に同じことをいう。「~・えて反対する」
~を大(ダイ)にする大きな声で, 断固主張する。~を呑(ノ)・む驚きや緊張のあまり声が出ない。 また, 出そうになった声をこらえる。 息を呑む。 ことばをのむ。「~・んで成り行きを見守る」
~を励(ハゲ)ま・す声を高くして言う。 一段と強く言う。「弁士は一段~・しつ/社会百面相(魯庵)」
~を張り上・げる出しうる限り大きな声を出す。~を潜(ヒソ)・める人に聞かれないように声を小さくする。IIこえ【肥】こやし。 肥料。 また, 肥料に用いる糞尿(フンニヨウ)。「~を汲み取る」「基(モト)~」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.